トミー青年の突っ張り奮闘記?読んでくれました。
まだ読んでいない人はぜひチェックしてみて…
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さて今回はものすごいツアーを経験させてもらったことを自分の記録としても書かせてもらおうと思います。
彼の訃報を聞いて四半世紀が過ぎた現在でもトミー爺の記憶には鮮明に映像が流れてくる、、そろそろ自分の気持ちと体験を書き残しておきたくなったので紹介させてもらいますね。
この記事の内容は
- それは西本くんの「トミー相談があるんだけど…」から始まった
- 「Birth」ツアーの準備が始まる…まずは尾崎さんと名刺交換?
- バンドメンバーを決めないと…結構すごいメンバーが集まった
- リハ初日はあの曲からスタート、トミー衝撃を受けるの巻き
- 今でも覚えています、、あのリハ初日の事。
- ツアー初日横浜アリーナ、一曲目「Fire」を聴いたとたんにぶっ飛んだ
- 6万個の目線を一身に受けて跳ね返せるこのパワーって
- 【トミー爺の関連サイト】
それは西本くんの「トミー相談があるんだけど…」から始まった
トミー青年が西本くんが仕事をしている都内のスタジオに行った時、西本くんから
「トミー相談があるんだけど…」と、、この一言からあの伝説のツアーが始まったのかもしれない…
その内容は
「実は尾崎くんから電話が来て、全国ツアーをするんだけど手伝ってほしい…と言われた、、、どうしたら良いと思う?」
尾崎くんというのは尾崎豊さんの事で、その彼が全国ツアーを計画していて、そのバンドマスター(バンマス)として西本くんに手伝ってほしい…ということらしい…
ただ、西本くんはプロデューサーとして活動する為に、佐野さん(佐野元春さん)のバンドを休んでいる時に尾崎さんからのオファー、、ここは難しい選択だよね…
トミー 「そうか、、アキラは(西本くんの事)どうしたいの?」
西本くん「いい時期だし、やっても良いかな…と思っている」
トミー 「俺もそう思う、、だったらそうしようよ…」
確かこんな会話をした記憶が…
当時、尾崎さんは2枚組のアルバム「Birth」をリリースして、そのアルバムを引っ提げて全国ツアーを計画していた。
「Birth」ツアーの準備が始まる…まずは尾崎さんと名刺交換?
尾崎さんのマネージメントにトミーから連絡をして、早速、会社のスタッフさんと打ち合わせが始る、、、そしてあの伝説のツアー「Birthツアー」が動き出した。
まずは顔合わせという事で都内にある尾崎さんの事務所に西本くん、トミー、ソニーのプロデューサー須藤さん、尾崎さんの会社の副社長、そして尾崎さん本人が集合。
早速、尾崎さんと名刺交換することに
「初めまして西本くんのマネージメントの染川です」
「尾崎です、、トミーさんっていうんですね、笑い」
あの尾崎さんと普通に名刺交換するって笑えるでしょう…この時に交換した名刺はいまも大事に保管してあるけどね…
バンドメンバーを決めないと…結構すごいメンバーが集まった
尾崎さんは今回のツアー、こんな感じにしたい…と構想を熱く語ってくれた、、そしてみんなでバンドメンバー選択の話に…
尾崎さんからトミーと西本くんに「Birth」のCDが手渡され、そのCDを聴いてから具体的にバンド編成の確認とメンバー選びがスタートする事に、、、
尾崎さんの事務所を出て、西本くんと別れた帰り道、もらったCDを車の中で聴いてみた。
「えーカッコよい…!」
飽きれるでしょ、、実はトミー、尾崎さんの名前は知っているけど音楽は聴いたことが無かったんです、、それが初めて聞いた音がカッコよくて、、あとで西本くんに電話して「アキラ、尾崎くんっていいね、かっこいい!」って寝ぼけた事を言っていた、、我ながら何なんだお前は!って感じ、、笑い。
もっと間抜けなことを言うと、ある日FMから尾崎さんの「卒業」が流れてきて、このアレンジ誰だろう、、まさかアキラじゃないよな…すみません西本くんのアレンジでした。後でアキラに言ったら殴られそうになった、、笑い。
ちなみに西本くんは尾崎さんのCD3枚の殆どのアレンジをやっている人だった、、もちろん「I Love You」のアレンジもピアノも西本くん、、すごいよね!フー知らないって恐ろしい、、今だから言えることだけどね、、、笑い。
そして集まったBirthツアーバンドの面々が下記
THE BIRTH TOUR BAND
・尾崎豊 - ボーカル、ギター、ピアノ
・西本明 - キーボード、バンマス
・長田進 - ギター
・鈴川真樹 - ギター
・渡辺茂 - ベース
・滝本季延 - ドラムス
・里村美和 - パーカッション
・関誠一郎 - サクソフォーン、キーボード
・岩本章江 - コーラス
・山根栄子 - コーラス
リハ初日はあの曲からスタート、トミー衝撃を受けるの巻き
そして3月くらいだったかな…都内某スタジオに全員集合、リハーサルがスタートした。
本当に尾崎さんの曲は殆ど聞いたことが無いトミー青年、彼のファンの人に言ったら羨ましがられるかも知れないけどリハーサルで生演奏を聴きながら尾崎ワールドに引きづりこまれた感じ、、、笑い。
今でも覚えています、、あのリハ初日の事。
舞台監督が「尾崎さんどの曲から行きますか?」という問いに尾崎さんは
「セブンティーンマップにしましょう」と言った、、
トミーは「セブンティーンマップ???」なんせ聞いたことが無いんだからしょうがない…
そして始まったとたん、唖然とした、、そこには本番と同じパフォーマンスする尾崎さんがいて、めっちゃカッコよかった!
この調子で「卒業」「シェリー」「I Love You」「太陽の破片」などあの名曲たちをリハーサルで聞いて好きになっていった、、
ツアー初日横浜アリーナ、一曲目「Fire」を聴いたとたんにぶっ飛んだ
そして初日の横浜アリーナ公演がスタート。
会場が暗転になり、SEがなり始める、、会場からはなんとも言えないお客さんのうめき声のようなものが聞こえてくる、、そしてFireのイントロシーケンスが始まり、尾崎さんが登場「Fire」タイトルコールで演奏が始まった。本当に鳥肌もの、全身の血が湧き上がる感じの衝撃を受けた。
これは最終公演の代々木体育館の映像(kotikamedesuさんのYoutube映像をから)
日本のバンドでここまでエンターテインメントしているバンドって過去にも未来にも唯一のバンドだと勝手に思っている、、本当にすごい!
6万個の目線を一身に受けて跳ね返せるこのパワーって
実はこのライブってハプニング続きですごかったんですよ、それも尾崎さん本人が巻き起こすハプニングだから面白い。
我々スタッフは全体の流れを把握しているので、この曲の後はこれで…ああなって、、と分かっていながらライブを見ているのだけど、突然
「あッ!マイク投げた、、昇った、、」
「フリーズムーン」だったかな???尾崎さん一番を歌い終わったらマイクを舞台袖に向かって投げたんです。
それを見ていたローディが辛うじてキャッチ、そしたら尾崎さんがタワーを昇り始め、そのマイクを持って舞台監督が二人、尾崎さんを追いかけて昇っていく、多分それを見ていた尾崎さんは当然マイクをもって来ていると信じているから、ちょっと昇るスピードを緩め、そして頂上に着いたらマイクを持った舞台監督が本人にマイクを渡す。
その間バンドは様子を見ながら間奏部分を繰り返し演奏続けていて、それを見た尾崎さんはタワーの上で演奏をストップするように合図、そうしたらバンドは演奏をストップ。
そして語り始める、、それに合わせて西本くんが即興でピアノで答える。
バンドメンバーはタワー上の尾崎さんの一挙一動を真剣に見つけているのが分かる…
そして手で来い!って合図するとまた演奏をスタートする。こんなやばいコンサートは生まれて初めて体感させてもらった。
それと「Birth」という曲だったかな、地方公演でいきなり尾崎さんがギター弾き語りで演奏始めた、、
実はこの曲は最初ドラムのカウントでバンド演奏で始まる曲、でも本人が歌いだしたのでバンドメンバーはそれに合わせるしかない…めいめいが途中から合流始める、、これもすごいでしょ、、
もっとすごいのは尾崎さんはきっとこのバンドだったら着いてきてくれる…と見越していたんだと思う、一番を歌い終わって、ちょっとだけ間を作り、そして「1234」のカウントを突然叫ぶ、そしたらバンドがイントロから演奏始めた、、
これって打ち合わせなしでいきなり、、鳥肌物ですよね、、この曲は後にカラオケにギターイントロバージョンとして入っていると聞いたとき大笑いしたことを覚えている。
あと太陽の破片という曲の最後でボーカルだけになる所があり、そして囁くように歌うところがあって、そこは尾崎さん一人に6万個の目が尾崎さん一人の息使いに注がれる、そんな重圧を一人で背負え押し返すパワーってすごいですよね。
本当に底知れぬエネルギーをもらえたツアーだった。
そしてトミー青年のその後の音楽人生にも大きな影響を与えてくれたツアーだった。
それから尾崎さんとは最後のアルバム制作でも西本くんが半分担当になったのでお付き合いさせてもらった…
物凄いパフォーマーですよ尾崎さんは。
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